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防音工事をするなら専門業者orDIYどちらが安い?

楽器演奏やホームシアターを楽しむことを目的とした防音を、DIYで行うには限界があります。ここでは、防音に必要な要素とその対策、DIY防音の問題点をご説明し、簡単に試せる簡易防音を併せてご紹介します。

大掛かりな防音対策をDIYで行うのは危険

防音対策をDIYで行うことは可能なのか、気になっている方もいらっしゃるでしょう。「少しだけ大きな音でテレビを見たい」、「勉強の邪魔にならないよう、外から響いてくる音を和らげたい」といった目的であれば、DIYでもある程度の防音が可能です。

しかし、楽器演奏やホームシアターのための防音はDIYでは難しく、慎重を要します。無理にトライしても、結局音漏れを防げなかった、建物にダメージを与えただけだった、という結果を招きかねません。というのも、楽器やホームシアター用の防音には、以下の対策をバランスよく組み合わせる必要があるからです。

防振対策

音には、空気を伝わる空気伝搬音と、建物の構造などを伝わる固体伝搬音があります。固体伝搬音への対策は、音の振動を構造体に伝えないこと。つまり、振動の「絶縁」が必要になります。振動の絶縁には、浮床構造にする、楽器の下に防振ゴムを入れるなどの方法があります。

遮音性の向上

空気伝搬音を防ぐには、石膏ボードを貼り付けるなどして壁・床・天井の厚みを増す(質量を上げる)、室内に小型の防音ユニットを設置して音を漏らさないようにするなどの対策によって、遮音性を高める必要があります。

石膏ボードを貼り付ける場合、照明やスイッチ類、エアコンの取り外しや取り付け作業が必要になりますし、特に天井の施工には落下の危険が伴います。また防音ユニットについては、下でご紹介する空気循環にも留意する必要があります。

気密性の向上

空気伝搬音の漏れを防ぐには、部屋の気密性も高める必要があります。なぜなら、窓やドアのごくわずかな隙間も、音漏れの原因になるからです。

気密性を高めるためには、防音サッシや防音ドアに付け替えたり、換気口や換気扇を防音仕様のものに変更したりしますが、単に取り付ければ良いというものではなく、気密性を損なわないように施工する必要があります。

空気循環の確保

気密性を高めた部屋や、室内に設置する小型の防音ユニットでは、空気中の酸素濃度が低下したり、熱がこもったりという問題が起こる可能性があります。

酸素不足や暑さで頭がぼうっとしてしまうようでは、演奏どころではありません。こういった状況を回避するためには、防音仕様の換気扇やエアコンを取り付ける必要があるため、DIYの域に収まらなくなってしまいます。

適切な響きの維持

楽器やホームシアターの防音は、外に音が漏れることを防ぐだけでなく、自分の出す音の響きをきちんと感じられることが重要です。

たとえば、ピアノ演奏のための防音を行う場合、むやみに吸音材を取り付けたりすると響きを殺してしまい、演奏の質が変わってしまう恐れがあります。外部に伝わる音を抑えるだけでなく、自分が出す響きを守ることも、防音工事の大切な要素なのです。

下記リンクでは、壁、ドア、床などの工事箇所別で気をつけるべき防音工事のポイントをまとめています。ぜひご参考ください。

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DIYは業者に依頼するより安い半面、デメリットも

DIYで行う防音対策としては、遮音性のある厚手のカーテンを使う、カーペットを敷く、楽器やスピーカーをドアや窓から離す、防振ゴムを敷く、遮音・吸音パネルで囲うといった簡単なものから、石膏ボードなどを取り付けて壁などの厚みを増す、防音ドア、防音サッシに交換するといった難易度の高いものまであります。

簡単な方法では音量を少し下げられる程度ですが、あまりお金をかけずに試すことができます。防音ドアやサッシなどの建具や石膏ボードはネットやホームセンターで購入できるので、DIYでお金をかけずに施工することも可能です。

しかし、防音ドアやサッシは、正確に取り付けなくては気密性が保てません。また石膏ボードは、隙間なく取り付けなくては効果が半減。DIYで本格的な防音を試みても、音漏れを防ぎきれないばかりか、作業が難しくきれいに仕上がらないといったデメリットがあるのです。

外に漏れる音を少しだけ抑えられればOKという場合は、DIYを試す価値があります。しかし、楽器演奏やホームシアターを楽しむ目的での本格的な防音は、DIYレベルでは実現が難しいのが現実です。希望や予算を丁寧に聞き取って、適切な方法を提案してくれる工事業者に依頼するのが安心です。

下記リンクでは、「そもそも防音とは?」にお答えする、プロもこだわる基礎知識を解説しています。業者選びの参考に、ぜひご一読ください。

音響のプロもこだわる
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DIYでは“いい音”を実現するのが難しい

楽器演奏やホームシアターのための防音の目的は、近所迷惑となる音漏れを防ぐと同時に、音の響きを楽しむことにあります。“いい音”を実現するには、以下の要点をクリアしていなければなりません。

  • 外に漏れる音を防ぐ
  • 外からの音の侵入を防ぐ
  • 不要な反響音をカットする
  • 心地よい響きを維持する
  • 居住性を維持する

防音工事では、これらの要素をバランスよく満たす必要があり、単に音を外に出さなければ良い、というものではありません。

音漏れを防ぐことばかりを重視した結果、演奏がきれいに聴こえない、映画が楽しくなくなってしまうということが、DIY防音では起こり得ます。納得のいく音響効果も得られてこその防音工事であることを、押さえておきましょう。

ここまで、「防音工事」のプロである業者とDIYの違い・注意点について解説しました。近隣への騒音対策だけでなく、室内で音を味わうための工事ができる業者を検討しましょう。当サイトでは、エリア別の業者情報や、楽器別・施工箇所別のポイントなど、「防音工事」に関するさまざまな情報を集約しています。下記リンクもご覧ください。

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