壁より薄く音を通しやすいドアは、防音リフォームの効果が表れやすい部位です。本ページでは、ドアを防音にするメリットと注意点、チェックしておくべき点、防音グレードと費用についてご説明します。
部屋の防音対策を考える上で、ドアの防音は大きなウェイトを占めています。同じ建具でも、紙でできた障子とスチールのドアでは、音の通し方がまったく違います。それは、材質の密度・質量や、気密性が大きく違うため。密度が高く質量が大きい物質ほど、遮音性が高くなる傾向にあるからです。
また、音は建具の隙間を通って出ていくため、気密性が上がれば音漏れは小さくなります。
ドアの防音では、スチールや木製の防音ドアに交換するとともに、ドア枠も専用のものに交換します。防音ドアは音を通しにくい素材でできており、またパッキンによって気密性を保つ構造によって、音漏れを防いでくれます。
下記リンクでは、音響に特化した防音工事業者を選ぶ前に知っておきたい情報を紹介しています。ぜひご一読ください。
ドアの防音工事の中で、技ありの施工事例をご紹介します。防音ドアは、ドア本体だけでなくドア枠も専用のものを使うため、リフォームでは設置が難しいこともあります。ご紹介する事例のように、臨機応変な対応ができる業者に依頼できると心強いですね。
ピアノの演奏ができ、書斎としても活用できる防音室を、リフォームで造りました。コーナー近くにドアがある部屋では、ピアノの搬入が困難です。そこで、製作防音ドアをミリ単位で調整。アップライトピアノ搬入後にドアを取り付けることで、課題をクリアしました。
参照元:Budscene公式HP(https://budscene.co.jp/result/1091/)
分譲住宅にサックス用の防音室兼ホームシアターを製作しました。既存のドア位置では防音ドアが設置できなかったため、室内に間仕切りを増設して防音ドアを設置。また、リビングの床からLANを引き込み、ネット視聴の映画もストレスなく楽しめるようにしました。
参照元:Budscene公式HP(https://budscene.co.jp/result/16554/)
下記リンクでは、「そもそも防音とは?」にお答えする、プロもこだわる基礎知識を解説しています。業者選びの参考に、ぜひご一読ください。
防音ドア、特に楽器演奏に適したスチールのドアは、遮音性が高くなれば重量も大きくなります。中には、ドア本体とドア枠を合わせて100kgを超えるものも。ドアを防音仕様にする場合には、壁や床の耐荷重を必ず確認してください。
部屋全体をリフォームする場合、特に一戸建てでは構造の補強までセットで計画されるので、取り立ててこの点を心配する必要はありません。
マンションの場合は、搬入が可能かどうかの確認も必要です。特にエレベータに乗るかを、早い段階で確認しておきましょう。
また、賃貸マンションでは、ドアの交換であっても大家さんの許可が必要ですし、退去時には原状回復が必要です。原状回復が困難な施工は避けるべきですし、元々ついているドアを保管しておく必要があることを押さえておきましょう。
防音ドアの材質には、木製やスチールがありますが、楽器の演奏などを目的とする場合は、遮音性が高いスチールがおすすめです。防音ドアは、音をどれくらい下げられるかという減音性によってグレードが分かれており、価格は数万円〜100万円程度と幅があります。目的の楽器の音量に応じて、適切なグレードのドアを選択しましょう。
また防音ドアは、引き戸ではなく開き戸にしましょう。防音ドアの周囲にはパッキンがついており、パッキンがドアとドア枠の隙間を埋めることで気密性を高めています。引き戸ではパッキンがしっかりと潰れないため、防音効果が落ちてしまうのです。
壁に比べると厚みが少ないドアは、音を通しやすい部位です。隙間があれば、そこからも音が漏れます。それを防ぐためには、重量があって気密性の高いドアを選択する必要があります。ドアとドア枠の隙間をしっかりと埋めるため、ドアハンドルにはグレモンハンドルなどがおすすめです。グレモンハンドルはドアロックと連動したハンドルで、ワンアクションでドアをがっちり閉めることができます。
ここまで、「防音工事」でドアを施工するメリットや事例を紹介しました。近隣への騒音対策だけでなく、室内で音を味わうための工事ができる業者を検討しましょう。当サイトでは、エリア別の業者情報や、楽器・目的別のポイントなど、「防音工事」に関するさまざまな情報を集約しています。下記リンクもご覧ください。