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防音工事で床を張り替える場合

床の防音工事には、防振・制振材の下地にフローリングを組み合わせる方法や、二重構造の浮床を造る方法があります。それぞれの方法をご説明するとともに、床を防音にするポイントと注意点をご紹介します。

床を工事することで得られる防音対策のメリット

足音やドアの開閉音をはじめ、ピアノのように床に接している楽器から発する音は、床から構造を伝い、階下はもちろん離れた部屋まで届きます。電子ピアノでも、打鍵音やペダルの操作音は建物の構造に伝わるため、注意が必要です。床を防音する場合は、これら固体伝搬音を構造に伝えないための防振・制振対策をメインに考えます。

固体伝搬音をターゲットとして、音の振動を絶縁したり、吸収して弱めたりする防音工事には、以下のようなものがあります。

遮音フローリング

ゴムやフェルト、グラスウールやアスファルトなどの防振・制振材を下地に張り、フローリングを施工することで、足音などが響きにくくします。スポンジの吸音材とフローリング材が一体となった、遮音フローリング材もあります。

遮音フローリング材は、スポンジがクッションの役割をするため、少しふわふわとした感触になります。

浮床

浮床とは、二重構造になった床のこと。工法によって乾式と湿式があり、湿式の方が遮音性が高くなります。乾式の浮床は、上下の床の間に空間を作り、防振ゴムなどの根太で支えることで、振動を絶縁します。乾式の浮床は、ピアノの演奏などにも対応可能です。

一方の湿式では、マンションの構造材であるコンクリート床にグラスウールなどを敷きつめ、その上からコンクリートを打設します。

下記リンクでは、音響に特化した防音工事業者を選ぶ前に知っておきたい情報を紹介しています。ぜひご一読ください。

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床の防音工事~施工事例~

床を浮床構造にリフォームすることで、近所に気兼ねなく楽器を演奏できるようになった施工事例をご紹介します。固体振動音を発生させるピアノのような楽器は、浮床構造にすることで構造に伝わる音を大幅にカットできます。

施工事例1:グランドピアノ対応の浮床を施工

グランドピアノの音が階下に伝わるのを防ぐため、浮床構造に施工しました。ピアノは鍵盤のタッチをテコの原理でハンマーに伝え、弦を叩いて音を出します。空気伝搬音だけでなく、強い固体伝搬音を発生させているため、振動対策が欠かせません。

参照元:防音工事の匠公式HP(https://soundproof.site/works/)

施工事例2:気兼ねなくピアノが弾けるように

豊かな音色を奏でるピアノの名器ベーゼンドルファーのためにあつらえた、浮床構造のピアノ室です。依頼者は、音楽大学で後進の指導にも当たっているプロのピアニスト。夜に弾くことも多いことから音漏れが気になっていましたが、ピアノ室ができてからは気兼ねなく演奏できるようになりました。

参照元:阪神防音公式HP(https://www.hanshinbouon.com/voice/household-use/3745/)

下記リンクでは、「そもそも防音とは?」にお答えする、プロもこだわる基礎知識を解説しています。業者選びの参考に、ぜひご一読ください。

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床を防音工事する際の注意点

上でご説明したように、床の防音工事には、防振・制振材の下地の上にフローリングを張る方法や、浮床構造にする方法があります。ピアノをはじめ、固体伝搬音を強く発生させる楽器を演奏する場合は、浮床によって振動を絶縁する方法の方が、より防音効果が期待できます。

マンションの場合、管理規約によって床材の遮音等級が決められています。床の防音を検討する際は、事前に管理規約を確認しておきましょう。また、配管などの条件や採用する工法によって床の高さが変わり、天井高が低くなることがあるので注意が必要です。

一戸建ての住宅を浮床構造にリフォームする場合は、構造の補強が必要になります。重量の問題から、2階に防音室を造るのは難しい場合もあることを、押さえておきましょう。

床の防音工事で使う建材の種類と特徴

防音フローリングの下地に使用される防振・制振材には、ゴム、フェルト、グラスウール、アスファルトなどが挙げられます。求める遮音性能によって、下地材と仕上げ材の組み合わせが変わってきますので、建材の性質に詳しく、適切な組み合わせを提案してくれる業者を探しましょう。

同様に、浮床の場合にも、建材によって遮音性能に違いが出ます。演奏する楽器から求める遮音性能を決めて、それに見合った工法と建材を選択することが、コストパフォーマンスを上げるポイントです。

ここまで、「防音工事」で床を施工するメリットや事例を紹介しました。近隣への騒音対策だけでなく、室内で音を味わうための工事ができる業者を検討しましょう。当サイトでは、エリア別の業者情報や、楽器・目的別のポイントなど、「防音工事」に関するさまざまな情報を集約しています。下記リンクもご覧ください。

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